Friday, October 01, 2004

ある別れの風景


通勤の途中に店構えがすごく古めかしい昔ながらの薬局があります。

今朝も店の前を通り過ぎようとしたら、個人タクシーが停まりました。すると、薬局の店主がドリンク剤を持って歩いてきました。きっと、その運転手は毎日この薬局でドリンク剤を買うのが日課だったのでしょう。

薬局の店主はドリンク剤を渡しながら、「今日で店を閉めることにしました」と言っていました。
店を閉めることを運転手さんには言っていなかったのでしょう。運転手はとてもビックリしていました。「今日で最後だから、お金もいらないよ」と言っていましたが、運転手は固辞していました。

そのタクシーが走り去る時、店主が軽く会釈をしていました。
明日から運転手はどこでドリンク剤を買うのでしょうか...。

ほんの一瞬の出来事だったのですが、妙に心に残る風景でした。

Comments:
さきほど、この話の舞台だった薬局の前を通ってみたら、店はすでに閉まっていました。
 
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