Wednesday, September 22, 2004
Marketing is an art...
これは元アップルのCEOであった John Sculley が言った言葉です。
「マーケティングとは芸術だ」
マーケティングには一瞬のひらめきも必要ですが、それ以上に、ある商品に関するいろいろな物事をいろいろな見方で検討して、まだただの「製品」にすぎないものを、「商品」に変えていくための戦略を作り上げていくものであり、その過程が絵画を一筆ずつ仕上げていくようで、まるで芸術のようだと言っています。
一時、ゲリラマーケティングという言葉がはやりました。ゲリラと言っても、その戦略で行くと決めてから、実際に決行するまでに、さまざまな検討を繰り返したはずです。戦略がゲリラ的であるということで、準備がゲリラだということではありません。本当のゲリラだって、行動を起こす前にいろいろと準備を練っているはずです。準備を怠れば、失敗する。そんな基本的なことを勘違いしている人もいるようです。
だからこそ、Marketing is an art というシンプルな言葉が重要なのだと思います。
(余談)
日本で行われた Macworld Expo の初回(1991年)と第2回はカンファレンスチケットを購入(もちろん、自前で)して、John Sculley のキーノートスピーチを聴きました。第2回の時は、会場に彼の著書 Odyssey の原本とマジックペンを持って行き、スピーチ直後にサインをもらいました。その本は今も大事に取ってあります。ちなみに、第2回の頃はほぼアップルに行くことが決まっていました。あの時にアップル社員が着ていた背中に The Revolution Continues と書かれたジャケット(アップルはその前の年にIBMとの提携を発表しました。IBMと提携しても、「革命は終わらない」という意思表示でした)がほしくてたまりませんでした。第3回、第4回は社員として参加し、1994年の第4回の Macintosh 10th Anniversary と書かれた社員用のヨットパーカは今もタンスの奥にしっかりとしまってあります。